令和7年9月6日卒寿お祝い茶会

9月6日、宗泉会では山中宗泉先生卒寿お祝いの茶事を執り行いました。
2年前の先生米寿の個展に大いなる薫陶を受けた社中にて、卒寿の際には私達が祝賀の会を催しては、との声が上がったのは自然の流れだったように思います。
社中の皆がそれに賛同し、祝賀の茶事開催に向けて走り始めました。
ただ一つ決めたこと、それは全員が何かしら役割を担うこと。
日を決め場所を押さえ役を割り振りお道具や当日の流れを確認して皆と共有していく。
形となっていく中で、皆の根底にあるのは、ただただ先生に喜んでいただきたいとの想いだけ。
そうして迎えた本日。
初座の懐石、炭、中立から後座の濃茶続き薄へ。細かい所のトラブルや失敗も少々ありはしたものの、最後の花束贈呈と社中代表挨拶で皆も感動の貰い泣き、私達も反省しつつ大いに楽しみました。
さて、先生にはお喜びいただけましたでしょうか…。
お祝い茶事を盛り上げるべく華やかな寿ぎ尽くしのお道具に味わい深いお料理の数々、美しくも深みある鈴虫の生演奏、会場となりました堂島北新地「かが万」さんにも、心より御礼申し上げます。
そうして次なる茶寿へ向けて、先生には一層のご清祥を祈念し、社中より改めて感謝とお祝を申し上げたいと思います。
       (宗仁)


令和7年8月2日朝茶事

厳しい暑さが続いております。
宗泉会では今夏も 初炭→懐石→中立→濃茶→続き薄茶の流れで【朝茶 正午の茶亊】を執り行いました。
私は半東として参加です。
 寄付でお出ししたレモン水で皆様、生き返ったようにお話が弾まれ、腰掛け待ち合いでは静かに亭主の迎付けを待っておられます。
 つくばいで手を清められると順次お茶室へ床には【朝露】朝顔の画賛と
様々な種類の貝殻を設えました。
 無花果のワイン煮を向付に懐石膳を運んだ後は、冷酒で再び喉を潤って頂き、鱧真丈、沖縄産もずくの和え物、冬瓜にカボチャ等のふきあわせ、料理を運び出す度に歓声があがります。
 色とりどりの餡を使ったぷるんとなめらかな葛まんじゅうは、勿論先生のお手製です。 なすの田楽? 鮎の塩焼き? ユニークで盛りたくさんお菓子に皆様の歓声はマックスに達しておりました。
 続き薄茶では、茶入と茶器の入替を忘れ頭の中は空回り
(いつ入れ替えする???)
そのままの状態でお薄を点て続けるという失態です。
皆様お菓子に夢中で気がついてないのではと安心しておりましたがその矢先、茶入れを倒し中のお茶がこぼれて大慌て、またまた大失態です。
末客様が冷静に後始末をフォローしてくださりたすかりましたありがとうございます。

このように茶亊を執り行う時には、材料の調達、お道具の準備、懐石調理までの一連のご準備を先生おひとりでされ、当日は裏方に徹して私達をご指導くださりこの場を与えてくださいます。
先生と社中の皆様と、この日この時を共有できますことは貴重で大感謝でございます。
 毎朝の気象情報で、『危険な暑さにご注意ください』 とアナウンス 日本列島が今灼熱の国となっており今年は昨年にも増して異常な暑さです。
その暑さの中、本日は 《盛雪庵》にお越しいただきまして誠に有難うございました。

皆様、ご亭主様、なによりも先生 お疲れがでませぬように。 (半東の無作法お許しを ••• 時)


令和7年7月19日のお稽古

打ち水された玄関を通り茶室に入ると、お床に凛と佇む花が涼味を誘います。

本日のお軸は、夏の夜空に思いを馳せた俳句。添えられた絵はそんな夜空に浮かび上がる花火です。

主菓子はコアントローが香る水菓子。いただく直前まで冷やしたものを出していただきます。先生のお菓子は本当に美味しくて、ふるふると揺れる柔らかさが口の中で溶けそうな程。さらに道明寺粉の食感と相まって、これぞ夏のご馳走です。

耳を澄ますと外は蝉時雨が賑やかな様子。たっぷりと点てられた一服を心穏やかに味わいます。

次は月が変わっての朝茶事。社中一同心待ちにしている盛夏の歳時です。

(宗奈)


令和7年7月12日のお稽古

連日最高気温更新の夏日ですが、お稽古場に足を踏み入れると背筋がしゃんと伸びる感じが致します。

本日の掛け軸は天寿平格。
お花は木槿を船の形の花器に活けられておりおりました。
七月に入って2回目の桑の小卓でのお稽古。
碧の水指が涼やかです。
主菓子は先生お手製の草餅。レモンピールが添えられていて大変美味しく頂きました。

(宗和)


令和7年8月、9月の予定

8月
8月2日(土)朝茶

9月
13(土)お稽古
20(土)お稽古
27日(土)お稽古

よろしくお願いいたします。


令和7年7月5日のお稽古

早い梅雨明けに蝉の目覚めも追いつかないまま、暑さだけは夏真っ盛りになりました。日本の四季はどこへやら、もはやお稽古だけが季節の移ろいを思い出せるひとときです。
お床の彩墨画と七夕飾り、背負籠に揺れるコエビソウとデュランタ宝塚、軽やかな桑小卓と琉球ガラスの水指から涼をいただき、ずんだ餡をそば粉皮で包んだ先生のお菓子からは口福を頂戴しました。
桑小卓と平茶碗を使ったお稽古はお点前にも飾り方にも皆さんの個性?が出て面白く、大変お勉強になりました。(宗水)


令和7年6月28日のお稽古

異例の早さの梅雨明けが発表され
夏の気配を感じながら6月最後の
お稽古に向かいました
お床には 「水冷々風颯々」
のおかけもの
水はひんやりとして風がすっと通り抜けていく情景が浮かぶようでした
お花は夏の訪れを知らせるかのように
お庭に咲いた木槿が楚々とした姿で
生けられていました
お稽古の楽しみとなっている
先生手作りのお主菓子は水無月でした
毎回手間暇惜しまず手作りしてくださるのが嬉しく有難く思います
お稽古の時間は
季節や所作に向き合える大切な時間です
今日も沢山の学びと癒しをいただきました
(宗由)


令和7年6月21日のお稽古

梅雨とは思えぬ程の晴天、木々は大きく葉を広げこれからの夏に備えている様です。
 茶室のお軸は先生作の天まで届きそうな筍がそびえ立つ彩墨画です。足元のお床にはコエビソウが添えられています。
 今日の主菓子は大徳寺納豆が微かに感じられる黒糖葛饅頭です。寸前まで冷やして頂いたのもあり、とても美味しくいただきました。
 平水指の飾りのために帛紗で金魚を作るのに悪戦苦闘しながら、何とかお点前も無事に。皆様と一緒に二つ目の主菓子をご褒美に頂きました。

(宗佳)


令和7年6月7日のお稽古

梅雨入前の本日のお稽古は、
床の間に「魚戯蓮葉間」のお掛け物に紫陽花と矢筈芒。
青磁の平水指に金魚を飾ると、単衣着物にじっとり汗ばむこの季節にもどこか涼やかな心持ちがしてきます。
久々の風炉点前は、感情も所作も洗練とは程遠く、反復してお稽古することの大切さを実感します。
一席でも早く頂きたくて、いつもは譲り合う客役も皆我先にと名乗り出て席中へ。
そう、本日の主菓子は先生お手製、社中で毎年大絶賛の水無月です。
レモンの香りが鼻に抜けもっちり感と優しい甘さにすっかり幸せ気分、お点前の失敗など記憶の向こうに追いやって、今年の水無月を存分に堪能しました。

来週のお稽古はお休み、先生と社中の皆で奈良へお出掛けです。
久々にお会いする方もあり、また笑顔満ちるひとときとなるでしょう。 (宗仁)


令和7年5月31日研究会

本日は研究会稽古です。軸飾り→盆香合→茶カブキ→薄茶とすすみます。

軸飾り
床には巻き上げられた掛軸が飾られています。
正客から拝見所望があり、軸の扱いに緊張します。
広げ下す速度や表具の継ぎ目で一呼吸、壁に沿わすように静かにと進めることで心落ち着きます。
軸は、「水聲清」紫野 実山和尚 流水の絵あり
花は、方円籠に庭の草花が活けられています。

盆香合
棚には盆にのせた香合が飾られています。
炭つぎ、香を入れた後、正客からの香合所望あり、盆と一緒に拝見に出します。
水次やかん持ち出し、水差し窯肌拭き上げる様子は、清々しく感じます

茶カブキ
試茶二服、本茶三服いただきます。
亭主は茶の入れ替えをし順次濃茶を点てます。
客は本茶三服を飲み当てていき、大の折据一二三に思いの茶名記載の名乗札を入れて回し、詰めは執筆に折据を持っていき、執筆は内容を記録します。
残念ながら全問正解の皆中者おらず、記録紙はもらえません。
どれも美味しく点てられており、難しいものでした。

先生お手製のヨモギ饅頭は柔らかく香り豊かな優しいお味、お薄もいただき贅沢な一日となりました。

(宗英)