平成25年12月21日 お稽古納め

いよいよお稽古納めの日を迎えました。

131221床床の間には「先無事目出度千秋楽」の掛け軸がかけられていました。今年も無事に皆さんと一緒にこの日を迎えられたこと、改めて感謝したい気持ちになりました。

とりどりのお花たちは先生宅のお庭から。

そして、今年も皆さんと一緒に心待ちにしていた、先生特製のごまぜんざいをいただきました。131221ごまぜんざいいりゴマから丁寧に練られて、今年はいつもの番茶でなく加賀棒茶で伸ばされたそうです。一口いただくと、すーっと体に染み入るようです。その感覚に感動しながらじっくり、じっくりと味わいました。私の写真技術が拙くご覧いただけませんが、おぜんざいの中には白玉団子が潜んでいます。すくいあげると美しく黒く染まっていました。今年最後の口福。幸せな時間でした。

131221干菓子干菓子は奈良銘菓の柿寿賀。ぽん菓子と大徳寺納豆入りの落雁でした。

来年のお稽古初めは、一部の方は1月8日の今宮戎神社の献茶式からです。そして1月12日は初釜です。年末年始は冷える日が続きそうです。どうかお体をご自愛くださいますように。

今年は新しくお稽古を始めた方が多く、熱心な姿勢が活気を生んだ一年だったように思います。来年もますますお稽古に励んで参りましょう。

最後になりましたが、いつも宗泉会を応援して下さっている皆様へ。

来る年も、未熟な私たちを暖かく見守って下さればと存じます。

どうかよろしくお願い申し上げます。(宗裕)


平成25年12月14日のお稽古

本日も引き続き、竹台子のお稽古でした。
131214お菓子お軸は、良寛(和尚)のうたと、赤く染まった落ち葉絵が描かれたお軸でした。
お花は、寒桜、寒菊、椿 健気に咲く冬の花。
控えめながらも、力強さを感じます。
お菓子は、お土産の様々な美味しいものが2回に分けて頂くほどたくさん並びました。
お茶室には、たくさんの陽が入り、炉の釜の渦の湯のたぎる音が心地良く暖かい穏やかな空気が漂っていました。131214床
次回は今年最後のお稽古になります。
毎年恒例のごまぜんざいを頂きます。(ゆ)

平成25年12月7日のお稽古

師走に入りました。

131207床今月のお稽古は竹台子のお稽古です。大棚のお点前に平棗と筒茶碗の扱いも加わって、皆さんは「今月は盛りだくさん!」と冷や汗をかきながら真剣にお稽古に取り組まれていました。

本日のお軸は山中にある滝と紅葉の絵。お花は椿、寒菊、黒臘梅の黄葉でした。椿は先生のお庭に咲いたものです。先生は待ちわびていらっしゃったご様子で、「やっと咲いてくれたわ」と喜ばれていました。清々しい白に心が洗われるようです。

主菓子は、先生お手製の安納芋と黒豆納豆の茶巾絞り。安納芋はオーブンで焼いてうま味と甘みを引き出し、敢えて裏ごしせず、お芋の食感を残されたそうです。素朴で優しいお味でした。お干菓子は松江銘菓風流堂の山川、和歌山の干し柿でした。

本日より、映画「利休にたずねよ」が公開されています。小説131207お菓子を既に読まれている方が多く話題となっていました。市川海老蔵が利休、亡き12代團十郎が武野紹鴎。他キャストも素敵な方達ばかり。楽しみに観に行きたいと思っています。(宗裕)


平成25年11月23日のお稽古

121013床  紅葉美し季節を迎えました。街路樹や六甲山が美しく色づいています。

本日のお軸は澄んだ色合いが美しい鳥の絵のお軸。色とりどりの紅葉が目に優しいですね。

131123花お花は紀伊上臈杜鵑草(きいじょうろうほととぎす)と椿でした。紀伊上臈杜鵑草は育てるのがとても難しいお花なのだそうです。何年も花をつけないこともあるとか。貴重な姿をアップにしてみました。葉は縦の筋が入っているのが特徴です。花びらの内側にホトトギスらしい模様がついています。

お菓子は餅の131123お菓子生地に餡がくるまれていました。紅葉の焼き印にときめきました。お干菓子は金沢の森八のえくぼ落雁とえび煎餅でした。(宗裕)


平成25年11月3日 夜咄茶事

IMG_0970 IMG_0966   11月3日   小雨の降る中、夜咄のお茶事が行われました。
夕方も薄暗くなってから皆と顔を会わせるという非日常に始まり、昼間とは違った静かさの中、 前茶→炭点前→懐石。そして、中立ち→濃茶→続き薄と流れるように進んでいきました。

お抹茶に親しんでいらっしゃる方々の中で、夜咄に呼ばれたことのある方はどの位いらっしゃるでしょう。
夜の静かさは昼のそれとは違い、重さDSCF5378を持ち合わせます。
いつもは陽の光によって照らされる和室は、この時 和蝋燭DSCF5327の柔らかな光を吸収するように受け止める一方で、大きな影を落とすのです。
この時ほど、お茶室が美しく見える瞬間は他にないのではないかと個人的に思えてなりません。
視界が薄れるからこそ研ぎ澄まされる五感。
お料理の香り、主菓子の食感、茶を点てる音…
亭主IMG_1036、半東共に素晴らしい運びでした。

今回初めて夜咄のお茶事に呼ばれた方も多く、正客の大切な役目でもある和蝋燭の扱いに大変興味を持たれていました。
殊更9歳のお客様は、すっかり蝋燭の炎に魅せられて、「蝋燭の灰を落す作業、僕やりたい!」、「あ~!火が消えちゃいそうだよ!!」と最後まで気になってしょうがない様子でした。参加されたみなさんにとって忘れられない時間になったのだと思います。(宗香)

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初めての夜咄はいつものお茶事と違って、平安時代みたいで楽しかったです。蝋燭の優しい光がとても心に残りました。次はもう少し蝋燭を触りたいです。(晃輝)


平成26年1月の予定

【平成26年1月の予定】

通常のお稽古はお休みです。

初釜の予定 平成26年1月12日(日) 席入り11時より

※ご出席の方は先生までご連絡ください。


平成25年11月16日のお稽古

131116床あっという間に11月も半ばです。今日は素晴らしい秋晴れ。陽の光がお茶室に差し込んで、ほっこりと幸せな光にあふれていました。気持ちのいいお稽古日和でした。

本日のお軸は、「秋晴れや空にはたえず遠白き 雲の生れて風ある日なり 牧水のうた」。

お花は水仙でした。背の高い美人さんですね。

131116主菓子お菓子は、栗の渋皮煮に紅芋餅がくるまれていました。もちもちのお餅にほっくりとした栗が絶妙です。

131116干菓子美味しいお菓子に、美味しいお茶。お茶室で過ごす時間は、一週間の疲れをゆったりと癒してくれました。(宗裕)

 

 


平成25年11月9日のお稽古

夜咄から間もなくでしたので、余韻に浸りながらのお稽古でした。

お稽古の始まる前に、夜咄で使いました、照明器具の蝋を落とす作業を早く来られた方々で行ってくださいました。

131109軸今月のお稽古は、夜咄に引き続き好文棚です。お棚の菱形と同じく、水差しも菱形。浮き出た模様に呉須がのせられていてます。濃淡のあるとてもきれいなブルーが印象的です。

本日のお軸は「秋月照湖上」。最近夜に空を見上げると、明るい月が目に入りはっとさせられます。

お花は菊が二種、ホトトギス、寒桜、紫色の秋の狗尾草。

131109お菓子お菓子は栗餡に粉なしの生地がくるまれていました。花弁に見立てられているのは柚子の粉でさわやかに後を引きます。栗餡はつぶつぶ感があって素朴な味わいです。残り福でもう一つ頂き、有り難きシアワセでした。

お干菓子は、イチョウの雲平と金沢坂尾甘露堂の麩焼きせんべい「加賀の茶室」でした。振り出しには餡子玉が入っていました。(宗裕)

 


夜咄茶事の集合時間

【夜咄茶事の集合時間】

11月3日(祝)17時に集合してください。

日没を待って席入りとなります。

お気をつけてお越し下さい。

以上

 


平成25年10月19日のお稽古

131019床 台風26号が今週半ばに近畿近くを通過しました。伊豆大島では大きな被害が出ています。次の台風も迫っていて、心配な週末を迎えています。

本日のお軸は松と海が描かれています。眺めていると先生から以前に伺ったお話を思い出していました。先生の子供時代、芦屋から甲子園まで海沿いに松林がずっと続いていたそうです。先生はその間を行き来しながら遊ばれていたそうです。映画「火垂るの墓」にも昭和20年頃の香櫨園浜の松林の風景が出てきます。見た事はありませんが、懐かしいような気持ちになりました。

お花はりんどう、ホトトギス、水引き、すすきでした。

131019お菓子主菓子は先生手作りの枝豆餡がこなしに包まれ、大徳寺納豆が乗っていました。お口の中でそれぞれの持ち味が一体となって、体がぞくぞくっ、とするほど美味しかったです。

普段は遅目の時間に来られる学生さんが、実験が出来なかったからと珍しく早くに来られて、久しぶりにお茶を点ててくれました。お茶碗の中に丸いものが浮かぶ景色が出来ていて美しい、と話していたところ、先生がお軸やお花と組み合わせて「松林、すすきの野、そして海の上に月が出ているのね」と・・・途端にお茶室が秋の夜の海辺に一変しました。ドラえもんの「どこでもドア」のようにどこへでも行ける。そんな瞬間が大好きです。(宗裕)