炉開の茶事の予定
9月 2014

本日の御軸は「秋晴 山静かにして 松聲遠く 秋清くして 泉気香ばし」 まさに本日の天気をあらわした様です。
お花は、木槿、秋海棠、白蝶草、桔梗、萩です。秋の訪れを感じます。
主菓子は、重陽の節句にちなんで、菊の花を模したものです。口の中に柚子の香りが広がり美味しくいただきました。 この黄色の鮮やかさ、先日の中秋の名月も彷彿とさせ、お月見もさせていただいた様な心地だと皆さんおっしゃっていました。
お玄関にも見事なススキが生けられて、おもてなしの心を感じました。
本日のお稽古では、少人数になりましてから、七事式でされる「おもあい」もさせていただきました。 薄茶を1つの御茶碗でお相伴させていただきます。お茶会では臨機応変さが大切という事を改めて学ばせていただきました。
さて来週は研究会です。(芳)
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夏休みも終わり、お稽古が再開しました。強かった日差しもいつの間にか幾分和らぎ、朝夕過ごしやすい日もあるように思います。確実に秋は近づいています。
今日のお軸は 「重陽光日菊花新」、お花は桔梗、木槿、ススキ、矢筈葦」です。
九月の空だけでなく、こちらお茶席にも夏の名残とともに秋の訪れを予感させられます。
主菓子はたっぷりの百合根が入ったくず饅頭を用意してくださいました。
ほのかに甘さを感じるくず饅頭が百合根の香りを引き立たせ、ホクホクの食感と共にとっても美味しくいただきました。
お干菓子盆は先生が信州大会へ行かれた時にいただかれたものを使っています。
本日のお稽古は「桑小卓」。袱紗で作った蝉がとまっていますよ。
風炉のお稽古も今年はあと数えるほどになりました。気を引き締めてお点前したいです。
それから、今日は先生のお誕生でした。今日まで本当にお元気でお過ごしになられたことを心から嬉しく思います。
これからも美しく凛とした先生であり続けてください。(宗香)
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大慈院へ
聚光院の正門
去る、7月23日に大徳寺大慈院で執り行われました、菅田 健三宗匠(以下宗匠を呼ばせていただきます)の一周忌の法要に参列してまいりました。 訃報に接してからのこの一年はとても早かったと感じられました。先生はいつもお稽古の中で、宗匠の思い出話をしてくださっていますので、恐れ多くも身近に 感じながら日々を過ごさせていただいます。
当日は少し早めに大慈院に伺いましたところ、まだどなたもいらっしゃらなかったので、係の方のご案内で菅田宗匠のお墓参りをさせていただきました。墓前では今日ここに有る事の感謝の気持ちをお伝えし、天国ではいかがお過ごしなのでしょうかとお尋ねしてみました。
その後に聚光院へ利休さんと代々のお家元のお墓参りをさせていただきました。これからもお茶の道へ進めますようにとお祈りいたしました。
法要は大慈院の本堂で執り行われました。冷房がないので係の方が熱中症を心配されていましたが、ほんわり温かい空気の中にすーっと時々風が通りまし た。素晴らしいお声で、般若心経、観音経とお経が続きました。宗匠を思われる周りの皆様の思いが伝わってくる感じもあり、座りながらとてもいい気持ちになっていきました。順番に皆様がお焼香され、一時間弱くらいで法要は終わりました。
当日は朝一番に表千家北山会館へ参りました。少し時間がありましたので、映像資料のコーナーで社中の皆さんと相談して選んだ映像が始まってみて驚きました。なんと宗匠のお話だったのです。お題は平成6年の定期公演会の抜粋である「席入り後の拝見/膝をくるということ」でした。
「席入り後の拝見」については、客同士がどうすれ違うのか、思いやりをもって自身の行動を考えることが肝要との内容でした。
「膝をくること」については、宗匠の私見としてとても興味深いお話をなさっていました。古今東西、尊いものを前にした人間がその場を下がる時、数歩下がって敬いの気持ちを表してから方向転換をしてきた。狭い茶室では床の間などの尊いものを前にしても数歩下がる余裕がない。よって茶道では引き下がる敬いの気持ちを表すために膝を繰るようになったのではないか、ということでした。
私が存じていますより少しお若い宗匠の、とても分かりやすいユーモアを交えたお話に引き込まれました。会館の方にお伺いしたところ、定期公演会の他の映像にも宗匠のものがあるそうです。また近いうちに宗匠の話しを伺いに参りたいと思いました。
宗匠の法要に参列させていただき、利休さん、代々のお家元のお墓参りができたこと、朝の北山会館で偶然宗匠のお話しが伺えたこと、呈茶席で先生のお点前でお茶をいただけたこと、と一日の間に沢山の素晴らしい時間を持つことができました。全てがお茶の繋がりの中にあり、とても幸せな一日でした。(宗裕)
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本日は夏休み前最後のお稽古でした。梅雨明けはまだですが、来週には明けそうな気配です。来週には大暑を迎え、一年で一番暑い季節がやってきます。
本日の掛け軸は「日月無偏照」。先生がお家元の初釜のくじ引きで引き当てられたお軸です。公平に誰のもとにも日や月の光が照るという意味でしょうか。今有ることに感謝するという意味も感じられます。お家元の力強い筆跡や言葉から力をいただきましたし、先生の強運力からも元気をいただけるようでした。
お花は木槿、桔梗、墨田の花火の赤ちゃん、矢筈葦でした。先生はお庭にある茶花たちの葉がものすごく大きくなり丈も高くなっている、と言われていました。そう思って見てみますと、矢筈葦の葉が骨太な感じです。雨が少なく晴れの日が多いからなのでしょうか。
主菓子は道明寺の入った円い形が可愛らしいみぞれかんでした。汗をかきかき歩いて参りましたので、菓子器の蓋を開けると優しく冷やされるようで、何よりのごちそうでした。お干菓子は和三盆の吹き寄せと申しましょうか、いろんなお菓子が盛り合わさっていて、どれを選ぼうかと、ときめきました。
9月までしばらくお稽古はお休みです。9月に先生、皆様とお会いして、夏の間のさまざまについて語り合えることが何よりの楽しみです。お茶の修行も怠らずに!(宗裕)
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今週は沖縄などに台風による特別警報が出され、近畿地方も直撃するのではとヒヤヒヤとしましたが、幸いにも太平洋へ反れていきました。ひまわりが花をつけ始め、朝顔の蔓が長く伸びてきました。梅雨明けはまだですが、盛夏はもうそこまできているようです。
本日のお軸は青が美しい朝顔の墨彩画でした。心が澄むような深い色合いでした。
扇には「侘数寄常住茶之湯肝要」と書かれてあります。利休さんが弟子からお茶の秘伝を尋ねられて答えられたのが「侘数寄・・・」だったそうです。お茶の心をいつも忘れてはいけない、お茶を点てることもまた大事である、という意味合いのようです。
主菓子は黒豆グラッセが入ったゼリーでした。涼しげなクリスタルのような透明度はアガーが生んだものでした。リキュールの香りが美味しさを増幅させてくれていました。
お干菓子は越後銘菓の越の雪、鹿児島土産の文旦の砂糖漬けと島津家の家紋の入った飛龍頭でした。(宗裕)
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7月最初のお稽古です。
本日は梅雨空でしたが、襖を開けるとそこは別世界、御軸は「水冷々風颯々」、舟形の花入には桔梗、擬宝珠(ぎぼうし)、鳴子欄などが生けられ、まるで水辺に浮かんでいるようです。
本日は涼やかな青磁に割蓋の水指を前に緊張のお点前でした。終わりには蓋の上に金魚を飾り、、。新たなお稽古の始まりは、いつもこうした背筋が伸びる心地と学ぶ楽しみでワクワクを胸にスタート致します。
本日の主菓子、御名は「水辺の花」。彩り、水々しい葛の食感と柚子の香りがなんとも爽やかで、先生のお心遣いを感じます。
御干菓子には丹波の黒豆や和三盆を美味しくいただきました。
お稽古を終える頃には、すっきりとした風の中、水辺をお散歩してきた様な、爽快な気分になっておりました。この度のお稽古でも、お茶は総合芸術だと改めて感動致しました。
明後日は七夕、天の川も見ることができたら嬉しいですね。(芳)
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